【新唐人2014年8月5日】アメリカ国務省は先日、2013年「信仰の自由に関する国際報告書」を発表しました。それによると、去年、信仰が原因で故郷を追われた人は過去最高に達しました。報告書はまた、中共による法輪功迫害も厳しい言葉で批判しています。
国務省は7月28日に発表した報告書の中で、「馬三家労働教養所はすでに閉鎖されたが、敏感な日に法輪功学習者を取り締まる動きは強まっている」と指摘しています。「報道によれば、当局は居民委員会に法輪功学習者の情報提供を指示し、報奨金も提供している」との内容もありました。
国務省のトム・マリノフスキー(Tom Malinowski)国務次官補は記者会見で、中共による法輪功の迫害政策を批判しました。また、法輪功学習者を弁護したため迫害された人権派弁護士、高智晟氏を刑期満了となる8月7日に釈放するよう訴えました。
1999年以来、信仰の自由を深刻に侵しているとして、中国は「特に関心を寄せる国」のリストに入っています。
法輪功人権弁護団 朱婉琪さん
「法輪功迫害は15年になります。世界各国、特に欧米政府はずっとこの方面の人権報告書を出しています。今回の報告書によれば、薄熙来や周永康の失脚で、法輪功の迫害が軽減されてはいません。敏感な日には学習者が大勢 逮捕されており、今も厳しい迫害が続いています」
「信仰の自由に関する国際報告書」によると、法輪功学習者は中国で法律の保護を受けていません。報告書はまた、北京の法輪功研究会のメンバーだった李昌さんに触れています。ボランティアのまとめ役だった李昌さんは、1999年に平和的な抗議を組織したとして拘束されましたが、今なお釈放されていません。
また2000年に懲役18年の判決を下された法輪功学習者、於長新さんについても触れています。
法輪功人権弁護団・スポークスマン 朱婉琪さん
「高智晟弁護士が刑期満了で釈放されるのか、違法に重刑に処せられた。法輪功のまとめ役が釈放されるのか。それらは法輪功の迫害政策を占う指標になります。よって国務省が高弁護士の釈放を求め、学習者の迫害に触れたのは意義があると思います」
報告書には、具体的な迫害事例がいくつか取り上げられています。2012年11月、北京の法輪功学習者、張鳳英さんが当局に連行されました。娘さんによると、趙さんは当時、法輪功のよさについて、ある市民と話していたそうです。張さんは天堂河女子教養所に送られ、2年間の強制労働を課せられました。
共産党の元総書記、江沢民を初めて告訴した朱柯明さんによると、当時、彼と一緒に江沢民を訴えた法輪功学習者の王傑さんは、当局に連行されたあと拷問に遭い、間もなく亡くなりました。朱さんは5年の刑を下されましたが、拷問に耐え抜き、九死に一生を得ました。
法輪功学習者 朱柯明さん
「迫害の体験者として言えば、皆さんは中国の人権状況をほとんど知りません。法輪功学習者は刑務所で、どの服役囚よりもひどい虐待を受けています。皆さんは法輪功迫害をあまりご存じないのです」
法輪功人権弁護団のスポークスマン、朱婉琪さんは、法輪功学習者から臓器を奪う「臓器狩り」はまだ続いているものの、今回の報告書では言及されていない、と述べました。
法輪功人権弁護団・スポークスマン 朱婉琪さん
「中共による臓器狩りはこの世界の誰一人避けてはならない暴挙です。ただ今回の報告書では触れられていません。国務省は臓器狩りの資料と証拠を持っていると思います。ぜひ米国には人権大国として、報告書や具体的な行動で、臓器狩り阻止に動いていただきたいです」
今回の報告書には、法輪功が真相を伝えようとした際、中共寄りの香港の団体「青年関愛協会」が妨害したことに触れています。香港の法輪功学習者、朱柯明さんは、アメリカ政府が公に中共を批判した点は評価したものの、法輪功迫害をやめさせるため、本気で中共に圧力を加える気がないのなら、意味はないと述べました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/07/31/a1127012.html(中国語)
(翻訳/河合 ナレーター/佐藤 映像編集/李)